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今日スペシャライズドコンセプトストアにてオリジナルのフィッティング「BG FIT」を行なう。今回、担当はなんと竹谷選手である。
事前にメールにて主観的問題点等をお知らせしてある。 ・ライダー情報/ライディング歴 レース参加を始め、練習3年/その後3年半完全オフ/2008年12月より再び練習開始 ・週あたり乗車時間 オンシーズン: 12〜15時間(ローラー台4時間程度含む) オフシーズン: 8〜10時間(ローラー台4時間程度含む) ・ライディングスタイル 平坦巡航系.群馬が得意 ・目的または目標イベントなど 以前の状態に戻す(JCRC Sクラスで完走ができる/FTP値330W/73kg) 現在心配な箇所 ・ライディング中に痛みや気になる箇所 背中:右肩甲骨が引っ張られているように感じます 腰:右脊柱起立筋〜中臀筋が先に疲労します 肩:右肩が疲労しやすい 膝:ペダリング時、右膝が内側へ入ってしまう 足首:右つま先が顕著に外向き 脚長差:未定(右脚が短いと予想) ・以前の外傷病歴など 落車による左大腿直近肉離れ 以上です。 このような事前の情報と当日のアセスメント、柔軟性、各部の長さの測定と実際のペダリングを見てもらってフィッティングを行なう。 これは決して「ペダリング教室」ではない。最適なフィッティングが行なわれることで自ずからペダリングが最適化される、という理論に基づいている。 現在の身体が持つ可能性を最大限に生かすための「本人にとっての理想的フォーム」と、現在の姿との「差」を、フィッティングにより近づけていくのである。近づけていくためのツールは「新たに買わされるポジション出しよう製品」ではない。厳密な測定とミリ単位の調整、そしてその結果を鋭く観察する眼、である。 この写真は各部長や柔軟性を測定後、今までのポジションで撮った「使用前」のもの。先日の日記で3本ローラーの動画を撮影したが、なんとなく「格好悪いのはわかる。でも自分のことになるとどこがどう悪いのかわからない」という感想。だいたい、自分でどこが悪いのかがわかれば即修正できるのだ(笑) 真横と真正面から撮影したものを見る機会もまれだろう。 竹谷さんの感想は「全体的にせせこましい感じがする、もっと身体を大きく使っていきましょう」とのこと。 測定の後はポジション出しの基本となるお尻の位置決めを行なう。 サドル高はもちろん、サドル後退量も問題になってくるが、実際のペダリング時に大腿骨と脛骨の作り出す角度を測定、さらに膝の頭からの垂線がクランク先端と一致するよう(一般に良く使う『膝の皿の内側〜ペダル軸』ではない。皿の裏なんか何処かは正確には確かめようがない)サドルの前後位置を決めていく。それこそミリ単位での測定。サドル後退量とサドル高は相関関係なのでこれだけで1時間近くは費やし、実際にペダリングしてみて股関節回りに無理の無いポジションを見つける。追い込んでいく最後の段階では「まさにここ!!!これ!」という段階が見つかる。ほんの1〜2mm単位の違いに、身体は大きく反応する。驚きである。 次は細かいクリート位置の調整に入る。LOOK CX7ペダル特有の機能にQファクターをかなり自在に替えられる・ペダル踏み面角度を-3度〜+3度に5段階で変えられることがある。今まではこのペダルに頼り過ぎ、かなり「ヘンテコ」なセッティングになっていた。 右側を左より4mm近く外に、さらに右のクリートをがに股気味にセットしていた。これで自分なりにバランスを出したつもりのセッティングであった。しかし、Qファクターはクリート位置で調整できる範囲のものだし、左右のペダルの突き出し量が違うままセッティングをつめていくわけにはいかないため、(将来的にペダルを換えられなくなってしまう)まず、揃えるべきところは揃え、最小限の調整で左右差を無くそうという方向で。 ちなみにスペシャのシューズ製作の基本は、「人間の脚は地面に接地していない状態(椅子に深く座って膝から下をぶらぶらさせてみましょう)では小指側が若干低い」ことに基づいている。ランニングのような踵の接地による体重移動の発生しないペダリング運動においては、前足部が働きやすい角度であることを重要視しており、土踏まず側が1.5度の角度で高い作りになっている。 それを現在使用中のシマノシューズで再現できるよう、CX7の踏み面角度を左右とも-1.5度に変更してみる。これは予想に反し、あまり癖の無い左側には良くフィットしたが、右側には若干違和感の残る結果となってしまった。ということで右側のみ0度に戻す。これで脚の長さの左右差による現象を除き、ほぼ違和感のないペダリング環境が整った。ここまでに2時間以上。サドル後退量はなんと15mm増え、サドル高は、結果的にほぼ同じであった(後ろに下がった分BB軸からの距離は増えたことになる)。 クリート位置による左右差の是正は以下のように行なった。 俺の場合は右足が3mm短かく、さらに普段の姿勢の癖で骨盤が右下がりである。ペダリングおいては「右側の引っ張られ感」が出る。右側クリート位置を3mm 前に出すことで、主観的「引っ張られ感」を無くした。 ペダル周辺、サドル周辺はこれでほぼ完了。さて、残りはハンドル位置関係である。正直、サドル位置さえ合っていれば(なかなか合わないのだが)、ハンドルなんか掴めれば良い、位に考えていなかったとは言い切れない(笑)しかし、BG FITは見逃さないのだ。サドル後退量が15mm増えた結果、相対的にハンドルは遠くなった。この時点で現在のハンドル位置は低すぎるようで、体重が肩にかかり過ぎ、稼働域を大きく奪っていた。上半身が縮こまって見える大きな要因であった。そこでコラムのスペーサーを5mm抜いて、ステムを上下逆にする。これで以前に比べ「高くて遠い」ハンドル位置が決定した。高さが適切だと肩の稼働域が広がり、より脇の角度を開く事ができる。 ハンドルの位置が決定したら「まずは下ハンドルが正しく持てるかどうか?」にこだわり、ハンドル角度を見直す。最初からブラケットが持ちやすいように、適当にしゃくったり、送ったりするのではないのである。 下ハンドルを持った時点で手首の角度が正しいか、これが重要になる。ブラケットを持ちやすいように何も考えずに「送った」ハンドルは下ハンを持つと手首の角度が「親指を立てて自分を指すとき」のようになってしまう。実際は握手の際に相手にさし出す時のような「無駄な力の入っていない角度」でなければならない。これだけでもだいぶ見た目の印象も変わってくる。この角度にするためさらにこの角度にした上で初めてブラケットを持ちやすい位置に動かす。 これでようやくポジションが出た。左が『私』右が『かつての私』である。 ![]() 背中上部の角度(水平かどうか)、手首の角度、腕と大腿部に余裕があるか、に注目してみて欲しい。いっぱんに「カッコいいポジションは疲れやすい」というのはデマだということに気がつく。使用後の方が方にも窮屈感が無く、さらに下ハンも余裕で握れるようになった。あまりのうれしさに600Wまで出力を上げて喜ぶ俺であった(笑) あまりに長いので読むのが大変だったと思うが、ポイントを押さえると 1.ペダリング講習ではない、正しいポジションが正しいペダリングを生み出すのだと言うこと。 2.いろいろ細かい調整を重ねて「かろうじて左右差によるバランスを保っている」状態ではなく、揃えるべきところは揃え、「最小限の処方で」左右差を是正すべきである(終了後、帰り道において、このことの重要さに驚愕した)。 3.ハンドル位置は、必ずしも「近い=上体が楽」ではない。また、ハンドルを握る手首の角度が自然であること(握手の時の角度が理想。これも帰りの際に違いに驚いた)が大事である。 それから、実際にBG FIT受ける際の注意点みたいなものを 1.室内の固定ローラー上で2時間以上漕ぐので、必ず半袖半パンを別途用意すること。出来ればタオルも。 2.11時開始でそのまま2~3時間は行なうので補食とドリンク類が無いと大変です。俺はハンガーノック&喉乾きで大変でした(笑) 3.シューズとクリートの調整は申し訳なくなる程丁寧に行なっていただけるので、なるべく「清潔なシューズ」に「いつも通りの位置に付けた減っていないクリート」を用意した方が良いと思われます。 以上です。 竹谷選手はこの長時間、もの凄い集中力を持続させていらっしゃいました。受けているこちらが申し訳なくなる程です。これは超一流アスリートの証を見せつけられました。感謝、などと簡単な言葉では言い表せません。 帰宅の途につき、明治通りのゆるい登りでアウターダッシュをダンシングでかましてみました・・・・・全く安定している!!!!CMのベッティーニ以上に安定してるぜ(笑) 前述の通り、以前のペダル位置は右が外寄り、左が内寄りだったが、左右揃えたので見事にバランスが取れたようだ。場当たり的に細かい調整を繰り返すうちに結果的にそうなってしまっており、左右差だからしょうがない、と勝手に諦めていたため、ダンシングの際にテコの原理で外よりの右側にばかり体重がかかっていたので安定しなかったと考えられる。 また、手首の角度が適正になったため、シフトレバーの操作が大変楽になった。手首が真っ直ぐなので中指にきれいに力が入るのである。これも意外な落とし穴ですね。 以上です。費用は21000円+バーテープ代(調整を見越して未装着だった)のみでした。読んだ方は「安過ぎる」と思うでしょう。 「もしかして良いポジションに巡り会うかも・・・・たぶん・・・」とカーボンステム買ったら3万円以上ですね(笑) by yuji_uchiike | 2009-02-05 22:35
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